ロジン

ロジンといっても魯迅のことでは無く、松ヤニのことである。
野球のボールの滑り止めのあのロジンである。


松の木の枝や、枯れた根っこを掘り出した物は良く燃えたので、松明の代わりに燃やすとき重宝したが、数十年前松食い虫の全国的な被害の広がりで、大きな松が枯れた後は、手にすることも殆ど無かった。
更にその数十年前には、アメリカ相手の戦争で、戦闘機を飛ばす燃料として搔き集められたあの松ヤニである。本当にその燃料で戦闘機が飛んだかどうかは知らないが、当時の新聞にその広告がある。


100gで約1000円、耳かき一杯程度あれば済むので、こんなに大量には要らないのだが、これより少ない単位で販売されていない。


使い道は、バードコールの音の調整用である。

金属と木の摩擦で音を出すので、上手く擦れてくれないと、いい音が出ない。
木が湿気てもいけない。松ヤニはほんの微量でよいのだが、上手くいくと、鳥の鳴き声の低い音が良く出るようになる。


上手く擦り合わせて適度に高音と低音とを奏でると、結構鳥も反応する。
面白いことに、一番先に反応するのは人間である。



大量に余った分は、アルコール(IPA)に溶かして半田付けのフラックスにでもしようかと思う。
(その用途でもこんなに量は要らない)