良くあること・・・

千葉県の外れの方にあるケアハウスの工事を終えたのは、コロナのコの字もない頃だからもう3年前のことである。


ナースコールが動かないので見に行ってくれ、との依頼が、当時の現場担当者からあった。
詳しいことを聞いておいてくれ、というも、彼の上に電機屋がおり、それが北関東に事務所がある会社で、電話だけなのでそれ以上のことは分からない、という。


仕方が無いので、片道2時間、有料道路を使って行った。
着くと、事務員さんが、どうぞと中に入れてくれたのは良いが、何も聞いてないので、何を修理するのか分かっていない。
動かない場所を見せて欲しいというと、中には入れない、という。そうこうするうち、部屋を出入りしている担当のおばさんが来て、室内には誰も入れないと、又言う。


何が壊れているのか改めて聞くと、ナースコールの握りボタンを入居者が引き抜いてしまい、動かなくなったということらしい。では壁の状態が見たいというも、部屋には入れないから・・・・。
そして動作しない握りボタンを持ってきて、空き部屋のを使ったら動くので、壁側は異常が無い、というのである。
早く言ってよ、それ、である。製品を取り寄せて交換すれば済む話である。


依頼する側の話の仕方、受けた方の確認の仕方、再依頼主の確認の仕方、きちんとやっていれば、往復得4時間も無駄にすることなど無いのである。


他に良くあるのが、「放送の音が出ない」。
どういう風に出ないのか、どういう時に出ないのか、しっかり確認せずに何でもすぐ来いである。
「テレビが映らない」、新築マンションに入居開始すぐはこういう依頼が多い。
工事業者は、お客が購入したテレビは関係ないのである。それは買ったところに行ってくれ。
大抵は接続不良、ディベロッパーやゼネコンからの依頼では、面倒見なければならないことが多い。
中には、直接確認すると、俺がやったから間違いないと自信満々で呼びつけられ、何のことはない、接続ケーブル不良だったこともある。


一番困るのは、管轄外の設備が発するノイズ、雑音がこちらの設備に影響を及ぼしている場合である。
影響しているのは分かるが、解決方法を知らない、といって逃げる。
結局こちらが苦労して最後までやらなければならなくなるのである。


これは、修理の範疇と言えるかどうか。
CSの特定の有料チャンネルだけ映らない、と言うのが有った。
販売店が分からず解決出来なくてお客と喧嘩になったという話も聞いた。
原因は、なんでも電波で飛ばす様になった電話機だったのである。


管理担当者が把握して直接依頼してくるときは、多くはないが全員がプロではないので、たまには行き違いもある。


苦労する割には労務費がもらえないことが多い。