予約のために

雨降りの月曜日の朝は何故か渋滞が酷い。
通常なら15分程度で着くのに、5日は小一時間かかった。
立体駐車場は満杯だったが、1階には未だ空きがあった。



急いで診察券を予約受付機に通し、診察表を手に、X線受付へ向かう。
この時点で診察予約時刻まであと30分。
するとここでも順番待ちがほぼ椅子を埋め尽くしている。


撮影室は5部屋も有るのに、なかなか進まない。
だが、5人ほど進んだところで呼ばれた。この時、ちょうど診察予約時刻だった。


2枚ほど撮影し終えて呼吸器外科へ行くと、診察順番モニターには
私の番号は未だ無い。この時点で予約時刻10分過ぎ。ああ、今日は大分遅れるか?


と、覚悟を決めて待っていたら10分後には呼び出しがかかった。


この日の診察は、意味が無いので、電話でパスして良いよ、と前回一月の時
主治医に言われていたのだったが、敢えて出かけた。


と言うのも、以前にも書いたが、一年に一回の経過看なのに
予約が半年先までしか取れなくなって、そのためにわざわざレントゲンの予約を入れて
そこからさらに半年先の1年後の予約と言うことになったのである。
CTスキャンで無ければ分からないのに、レントゲン写真を撮っても意味が無い、
予約を取るためのレントゲン撮影は無駄だと言うことなのである。


所がこの病院では予約の日程は担当医師が自分の診察予定表を見ながら
次の予約を入れるので、直接連絡を取らなければいけないのだが、
業務に支障を来すので、担当医に直接電話をしてはいけない規則になっている。


一応せっかく撮ったレントゲン写真は見る。「綺麗だね、何も無い」
で、次の予約を入れたら世間話である。
「未だ仕事してるの?」
「はい。又ボランティアが増えました」
「凄いね、聞こえてくるのは仕事が無くなったという話ばかりだよ」
「以前より暇ですけど、時間が足りません」
「ところで体重減らしたりしていたようだけど、どうなりました?」
「余り減りませんけど調子は順調です。糖尿病治療に通院しろと言われて通ってます」
「ほほー?」
「実際は,境界線上なので、月一回行ってますがデータ見て様子見で、
治療は何もしてません。胃カメラの検査とかピロリ菌退治とか他のことばかりです」
「それでいいんじゃ無いかな」


以上で診察終わり。5分くらいだったか。
しかめっつらしなくて済むので気楽である。


相変わらず予約患者は多いが、密を避ける対策はしてある。
広い空間の空いた席で、珈琲をすすりながら、大学発行の院内情報誌を読む。


千葉大学附属病院では昨年秋から、iPS細胞によるガン治療を開始した、と言うのが目にとまった。