ケミカルカイロ

ケミカルカイロとは化学反応を利用したカイロのことで、鉄の酸化反応を利用したカイロは、使い捨てカイロとして普及している。
もう一つは、燃料充填式カイロで、昔からある白金触媒を利用したものである。


使い捨てが世の中を席巻した感があって、燃料充填式は廃れたかと思っていたが、そうでもなく、利用者は結構多い。発熱量や持続時間が関係している。


過去に、有名ライターメーカーの充填式を親に買ってやったときに、一緒に買ったものが出てきて、
燃料も大量にあったので、久しぶりに使ってみた。
普段使っていないので、必要があるわけではないが、寒さが続くこの季節は、何かと重宝する。


そうこうするうち、余り暖かくないとか、なかなか暖まらないとか、不具合が出てきた。
説明書を読んだことも無かったが、改めて説明書を読むと、化学反応をする火口には寿命があり、
70回から90回程度、即ち一シーズンで交換しろとある。
それに加え、揮発油の量と点火方法を間違えると、寿命は更に縮むらしい。


製造メーカーによってもバラツキがあるようで、国産の有名メーカー品は、総じて評判が良い。
ライターメーカー品(国産メーカーのOEMから台湾産に替わった?)は、評価が結構バラバラ、
台湾産は余り良い評価が少ない。
そして替え用の火口が、今季品不足とかで、値段が高騰している。
本体が概ね4000円で買えるのに、替え火口の値段が、通常1000円程度かそれ以下なのに、本体と同じか、それ以上の値段が付いている。安くてもその半額、通常の値段で買おうとすると、納期が不明。


構造はほぼ同じなのだが、メーカーや同一メーカーでも製造時期によって合わないようだ。
結局国産メーカーのホームページで通常価格の10パーセント引きで販売していたので、注文したが、
2週間以上かかるようである。


で、何気なく近くの薬局で使い捨てカイロを見ていると、一台だけ隅っこに台湾製の充填式がおいてあった。値段を見ると、なんと、1000円でおつりが来る。替え火口値段で買えるならとものは試しで買ってみた。



メーカー名を隠せば、ライターメーカー製と殆ど差が無い。が、火口はやはり合わない。
説明書をきちんと読むと、他のメーカーと書いてあることは同じである。
燃料の量、点火の仕方など、注意深く説明書通りにやる。

左はステンレス製、右はクロームメッキ製。形状は殆ど変わらない。

火口のサイズは殆ど同じに見えるが、わずかな寸法違いで互換性は無い。

 中綿の状態。上のライターメーカー製は5mm程度の空間を空けよ、とあった。台湾製は口元まで詰まっていたので、押し下げて空間を作った。


注意点は、燃料を入れすぎないこと、点火は、燃焼させるのではなく、触媒(白金、プラチナ)が化学反応をするための温度をあげることにあり、炎を出して燃やすことは厳禁なこと、(燃やすと白金触媒の寿命が短くなること)である。


Amazon等の評価を見ると、明らかに取り扱いを間違っていると取れる記述があったりする。


袋に入れないと熱いくらいに発熱するし、20ccで16時間持続する。コレなら使えるが、確かな評価は今少し使ってみないと出来ない。